新米パパの小さな発見手帳

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心地よくて抜けられない音楽の白昼夢 『タラホミ・ウェイ』 by ハイ・ラマズ

      2013/05/12

恒例の「ウィークエンド・ミュージック」のコーナー(笑)ですが、今回は ハイ・ラマズ(High Llamas)の最新アルバム、「タラホミ・ウェイ」 を紹介します。

 

『タラホミ・ウェイ』(Talahomi Way)
ハイ・ラマズ (High Llamas)
P. ヴァイン・レコード
2011年4月20日リリース

 

ハイ・ラマズは、1991年にリーダーのショーン・オヘイガンを中心にロンドンで結成されたバンドです。

結成当初から、アコースティックな楽器の音を中心に据えながらも、音を切り貼りしたり重ねたりして、独特の浮遊感のあるポップな曲を作り続けています。

しばしば「ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンと似ている」と指摘されるハイ・ラマズの楽曲ですが、ブライアンほどの大げさ感・サイケ感はなく、とてもパーソナルで親しみやすい雰囲気を持っています。

特に私がハイ・ラマズを聴くようになった2000年以降は、特にこの気持ちいいポップ路線に拍車がかかっていて、『タラホミ・ウェイ』はその方面を追求した終着点と言える作品に仕上がっています。

まずは Youtube で聞けてしまう曲を1曲、どうぞ! アルバム1曲目を飾る『Berry Adams』です。

 

 

この、とことんリラクシングで心地よい感じ、最高ですね♪ リゾート地のビーチで、何をするでもなく寝っ転がっているような、そんな気分になります。

話が少しずれますが、洋楽のアルバムの国内盤を買うと、帯びの部分にたいてい <R&B> みたいにジャンルが小さく書いてあったりしますが、私が昔買ったハイ・ラマズのアルバムにはロックと書いてありました。

けれど、この音楽を聴いて「ロックだねえ」なんて思う人はいるでしょうか(笑)

こうなると、はたしてロックとは何だろう、と思ってしまいます。

 

アルバムタイトルの「タラホミ」という言葉は、ハワイかどこかの地名を思わせますが、実はまったく架空の地名です。

ショーン・オヘイガンによれば、ある不動産投資家が自分の理想の地を作るために土地を購入し、そこにタラホミ通り(タラホミ・ウェイ)を建設した、しかし結局通りを作っただけで、街はできなかった・・・などというストーリーを考えてあるのだそうです(笑)

で、冒頭の曲のタイトルの「ベリー・アダムス」とは、この土地に住む自転車修理工で、それまでの生活を捨てて海へ行き、シンガー・シングライターとして再出発しようとする、のだそうです^^

 

ハイ・ラマズの音楽はとにかく快適過ぎて、一度聴いたら抜け出せなくなる魔力を帯びています。

同時にこの現実離れした気持ち良さは、世の中の実態から遊離した空虚で不気味な感じと、背中合わせでもあります。

ショーン・オヘイガンが生み出した、「理想郷をつくろうとタラホミ・ウェイを作ったが、街は結局できなかった」などという架空のエピソードも、そんな白昼夢的な危うさを象徴している気がします。

こういう、ピリッとした批評性のようなところが、彼らの音楽がいまだに「ロック」と認識されるゆえんなのかもしれません。

まあ、そんな評論家じみた話はどうでもよいのです(笑) 家にいながらにしてリゾート気分でゆるゆると過ごす休日のお供に、こんなアルバムもいいんじゃないでしょうか。オススメです!

最後にもう1曲、アルバム7曲目の『Fly Baby Fly』をどうぞ。こちらも空中に半歩浮き上がる感じのホリデー・ソングになっています。

 

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