私がクラシックの中で好きな曲ベスト5の1つ・・・それが、20世紀前半に活躍したロシアの作曲家、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番です。
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私はたまにAmazonで、この曲の新しい録音が出ていないか検索してます。
そんな「プロコ3番ウォッチャー」の私が最近アマゾン上で発見して買ったアルバムが、今回紹介する一枚です。
国内盤ももうすぐ(2013年11月13日)出るようですが、待ち切れずに海外盤を買ってしまいました。
名指揮者サイモン・ラトル率いるベルリンフィルをバックに従えて、堂々たるピアノソロを弾きまくる中国出身のラン・ラン(朗朗)は、今や押しも押されぬ人気ピアニスト。
実は今まであまり聴いたことのなかった人なのですが、今回聴いてみて思いました。
彼の演奏って、とにかく「華」がありますね! 名前のとおり、朗らかで快活で、エネルギーにあふれていて。
序奏のあとに切れ込んでくるピアノの活き活きとした響きからして、ワクワクさせるものがあります。
なんで彼に人気があるのか、ようやくわかった気がしました。
実はラン・ラン、この曲がとても気に入っているようで、これまでたびたび演奏会で取り上げています。
そして、彼の「プロコ 3番 Love」 な様子がよくわかる映像がこちらです:
彼はピアノを前に、かなり興奮した様子で、メロディーを歌い、弾き、曲の魅力を語っています。
「この部分なんて、格闘ゲームでパンチを繰り出してるみたいな感じだろ?」みたいなことを言いながらファイティング・ポーズをとるラン・ラン・・・すっかりイッちゃってます(笑)
その異常なテンションに、コメント欄に「気持ち悪い」みたいなコメントがたくさん付いていて笑えました^^;
そんな彼が聴かせる演奏が悪いはずがありませんよね。
この曲を研究しつくしただけあって、緩やかな部分は限りなく抒情的に、テンポを自在にゆらしながらゆったりと聴かせてくれます。
そしてメカニカルで鋭角的な響きの部分は、ぴたりと一定のテンポをキープしながら激しく豪快に弾きまくります。
テクニックに優れたピアニストの場合、往々にしてこの部分(第1楽章や第3楽章終わりなど)でテンポが走り過ぎてしまうことがあって、それが私はあんまり好きじゃないんですが、ラン・ランはそれがないところが素晴らしいです。
ラストの盛り上がりで、次第に狂気を帯びるように打鍵が強烈になってくる部分なんて、久々に本気で鳥肌が立ってしまいました。
オケもさすがは老練なベルリンフィルという感じで、でしゃばり過ぎず引っ込み過ぎず、最高の競演を繰り広げています。録音も文句なしの良さ。
はっきり言って、CDでリリースされているこの曲の録音の中では、私の中でベストな一枚です。強くオススメいたします!
最後に、ラン・ランの公式アカウントがアップしているらしきメイキング映像を引用します(付属DVDと同じ内容?)
うーん、これ観てるだけで引き込まれちゃいます!
国内盤(DVD付き)はこちら↓ 発売は2013年11月13日です。