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不活化ポリオ、ついに公に承認へ

つい最近夫婦で悩んだ話題の中に、「子どものポリオの予防接種、生ワクチンにするか、不活化ワクチンにするか」というものがありました。

この話題にようやく決着がつきそうだというニュースがありました。

不活化ポリオ、単独は4回接種 9月から切り替え 厚労省検討会了承

お子さんがいる方はご存じだと思いますが、ポリオとはウイルス性の伝染病の一種です。これにかかると麻痺の後遺症が残るなど、重篤な症状を引き起こす可能性があり、怖い病気です。

日本ではここ20年くらい自然に発症した人はいませんが、ウイルス撲滅宣言は出されておらず、3か月から90か月までの子どもは無料で予防接種が受けられるようになっており、大半の子どもが受けています。

その予防接種には2種類あって、「生ワクチン」を注射するタイプと、「不活化ワクチン」を口から投与するタイプがあります。これまで、公費で(無償で)受けられるのは生ワクチンのほうで、不活化ワクチンは約2万円を自費で払って摂取する必要がありました。

なぜわざわざ無料の生ワクチンでなく不活化ワクチンを選ぶ人がいるのかというと、生ワクチン摂取は、少しとはいえ生きたポリオウイルスを体内に入れる方法なので、ポリオにかかってしまう可能性がわずかにあるからです。発症するとマヒが生涯にわたって残る可能性があります。

対する不活化ワクチンは、ポリオ発症の危険性がゼロのワクチンを使用しており、安心とされています。しかも将来的には不活化に完全移行するという国の方針だけは数年前に決まっていて(時期は未定だった)、それ以来、不活化を選択する人が増えていました。

不活化ワクチンのマイナス点としては、費用がかかること、投与できる病院が限られること、未認可の海外製のワクチンを自己責任で投与することになるため問題があっても公的な補償がないこと、などが挙げられます。

生でいいのか、不活化にすべきなのか。そこで重要な判断材料となる情報が、生ワクチンによるポリオ発症確率です。それが、厚労省の調査によれば440万回の摂取に対して1回なのだそうです。(ただし一人2回接種が必要なので、事実上220万分の1の確率で発症)

これをどうとらえるか。私たちもこの4月に太郎(仮名)のポリオ摂取の時期を迎えたので、迷いました。ネットでもいろいろ調べたのですが、生ワクチン派と不活化ワクチン派それぞれに言い分があって、単純にどちらがいいか判定できません。

「たとえわずかな確率でも、かかれば一生苦労させることになるのだから、発症リスクをゼロにする方法があるなら費用や手間をおしまず実行すべきだ」という不活化派の意見も納得できますし、「発症確率は非常に低い。ポリオ以外にも子どもの健康のリスクはいくらでもあるから、この程度のリスクに神経質になるのは無意味」という生派の意見も理解できます。

結局いろいろ調べて、夫婦で相談した上で、我が家では生ワクチンを選択しました。

今日のニュースによれば、今年の9月から不活化ワクチンを正式に(多分公費で)受けられるようになり、生ワクチンは終了することになります。

正直、「もうちょっと早く決めてくれよ!調べたり相談したり面倒だなあ」というのがニュースを聞いての第一印象ですが(笑)、夫婦で話し合って物事を決める経験をまた一つ持てたというのは、良かったかなとも思うのでした。

 

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