たしか小学校のときの国語の教科書だったと思うんですが、次のようなことが書かれていたのを強烈に覚えています。
「日本語は同じ読みで違う意味の言葉がたくさんあります」
同音意義語ってやつのお勉強ですね。
そして、例文としてこんなものが載っていました:
「貴社の記者が汽車で帰社する」
(おたくの会社の記者さんが、汽車で会社に戻ります)
これ、子どもだった私にはさっぱり意味がわかりませんでした。
いまどき「汽車」で帰るって、どこ住んでるんでしょう?(そこかい!)
いや、そうじゃなくて・・・この文って、小学生には難しすぎると思いませんか?
「ふとんがふっとんだ」ならわかると思いますが(←ナメすぎです!)、「貴社」とか「帰社」なんて聞いて「なるほど、面白いね!」と思う小学生なんているでしょうか??
結局、「貴社」とか「帰社」という言葉は、その後社会人になるまでまったく使う機会もなく、意味もわからないまま過ごしました。
そんな私の、社会人になりたてのころの失敗談。
夜、会社の電話に先輩あての電話がかかってきて、私が受けました。
先輩はもう家に帰ってしまっていません。
そこで私はこう応対しました。
「●●(先輩の名前)は既に帰社しております」
これ、間違ってるのわかります?
「帰社」っていうのは会社に戻るっていうことだから、こう答えたら「先輩は会社にいる」ということになってしまいます(笑)
「いるんだったら、かわらんかーい!」とつっこまれても仕方ないところですが、そのお客さんは「じゃあ、また改めます」とすんなり引き下がってしまいまいた。
間違いに気付いてなかったのか、または仏のように寛大な心で新人くんの間違いを聞かなかったことにしてくれたのか(笑)、どっちかでしょう。
こういう応対を何度かしてしまったので、あとで帰社の意味を理解したとき恥ずかしくなったのを覚えてます。
・・・しかし!
ネットで「帰社」についてちょっと検索してみたんですが、出るわ出るわ、似た間違いをしてる人がいっぱいです(笑)
まあ、字面がいかにも「もう帰っちゃったよ」という風に見えますもんね。無理もないかもしれません。
いやあ、ビジネス用語って、難しいものですね。