安倍政権の経済政策、いわゆるアベノミクスのおかげで、景気が上向いてきているというニュースをよく耳にしますよね。
今年の春闘では、一部上場の自動車メーカーや電機メーカーを中心に、久しぶりに給与の引き上げ(ベースアップ)が行われました。
さらに、今年の夏のボーナスの伸び率も過去最高水準になると言われています。
会社勤めの皆さんのお給料には、いい影響は出てますか?
我が家に関して言うとですね、
明るいニュースはまったくございません。
まず奥さんの会社は、資金繰りさえ厳しい状況です。給与引き上げどころか、ボーナスは雀の涙ほどに減額。
そして私の会社も、昨年度 あわや創業以来初の赤字になりそうなところ、かろうじてプラスマイナスゼロに持っていったという綱渡り状態です。
は? ベア?
熊がどうしたって?
という感じですわ、ホント。
景気が回復基調の中にむしろ業績が悪化しているということは、冷静い考えれば企業の競争力がかなり落ちているという証拠です。
会社での仕事の方向性、さらには転職・独立を含めた自分の身の振り方を、本気で考えなくちゃいけないと思うこの頃です。
ところで、いつか忘れましたがこの春の話を1つ。
私はその日、会社近くのコンビニに昼飯を買いに行きました。すると、なんとテレビカメラが店内に取材に来てたんですよ!
しかも、カメラマンとインタビュアーのようなお兄さんが、あろうことか私のところにやってきた。
カメラが苦手な私は「やっべーなぁ」と思いましたが、逃げる間もなくつかまってしまいました。
TV 「テレビ●京なんですが、ちょっとよろしいですか?
いま、『プチ贅沢』ってはやってると思うんですが、景気が回復している中でちょっと贅沢するようになったな、ってことはありませんか?」
それに対して、
私 「うーん、、そういうのは特にないですね」
ちと素気ないですが(笑)、私はとっさに面白いコメントなんて言えないし、我が家は先ほど書いたような状況なわけですからね。
しかしこのお兄さん、ここからさらにグイグイきます。
TV 「プチ贅沢って、ほら、ちょっとだけ今までより高めのものを買っちゃおうかな、ってことなんですけど、何かあるんじゃないですか?」
私 「いや、特にないです。うちは給料上がらないので。」
TV 「いま、何買おうとしてたんですか?」
私 「え? えっと、パンかおにぎり買おうとしてたんですけど・・・?」
TV 「いまお昼買われるんですよね? 最近、プレミアム商品とかあるじゃないですか。ちょっと高級なプレミアムなパンにグレードアップしちゃおうかな~、とかそんなのありません? どうですか??」
私 「ないです!」
しまいには、誘導尋問みたいでイラッとしてしまいました^^;
結局、彼らは結論ありきで取材してたんじゃないか、と。
意地悪く言うなら、彼らはこんな感じで面白くポジティブにまとめたかったんでしょうね。「ご覧のように東京のバカリーマンも調子に乗ってプチ贅沢しちゃったりなんかしちゃってます! 世の中、明るいですね!」と。
でもこっちが給料上がってないって言ってるんだから、逆にそういう人の事情とか、考え方とかを聞き出そうとするのが記者というものなんじゃない?って思うんですけどね。私には、こっちの話を聞く気がなさそうに感じました。テレビ●京は日経がスポンサーですから、景気の良い話が大好きですしね
ともかく、ニュースの街角インタビューなんていうものは、あくまでその人の一意見として聞くべきであって、それが世の中のムード全体を代表するとか思っちゃいけないんだな、マスコミの印象操作にやられないようにしないといけないよな、と改めて思いました。
そういう当たり前のことを再確認できただけで、このインタビューは私にとって有意義な経験でした。
今日はけっこう皮肉屋ですね、私(笑)