テレビのとあるバラエティー番組で、
「ひと昔前のヒット曲の歌詞が、若い人たちに通じなくなっているというのは、本当か」
を調査するというネタ企画をやっていました。
むかし流行した物が出てくる歌詞をとりあげて、若い人に知っているかどうかインタビュー、トンチンカンな答えが返ってくるのを笑うという、単純な企画です(笑)
たとえば、ドラマの主題歌として1993年にヒットした、秋元康作詞の『ポケベルが鳴らなくて』。
これに関して、「ポケベルってなんだか知ってますか?」と20歳くらいの人にインタビューしたところ、案の定「わかりません」という反応が帰ってきました。
ポケベルがはやった1990年代後半だと、その人はまだ小学校に入るかどうかという年齢ですから、無理ないですよね。
NAVERまとめ *2*2 90年代ポケベルブームを振り返る! ♯♯
続いて、チェッカーズの大ヒット曲『涙のリクエスト』の中の「トランジスタ(※)のヴォリュームあげて」という歌詞。
(※ここでいうトランジスタは、電子部品のトランジスタそのものではなく、それを使った小型ラジオのこと。ソニーの初期の大ヒット商品)
これについて、「トランジスタってわかりますか?」と若い人に尋ねると、こんな回答がきました。
「サッカーのうまい人!」
・・・ってそりゃファンタジスタやろ!(笑)
さらに、1985年にドラマ主題歌としてヒットした小林明子の『恋におちて』の中の歌詞「ダイヤル まわして 手を止めた・・・」も取り上げられました。
十代の女子高生に「ダイヤルってなんだかわかりますか?」と尋ねるレポーター。
携帯やプッシュ式の電話でも「ダイヤル」っていう表現は今でも使うんじゃないの~? という気がしますが、考えてみればダイヤルを文字通り「まわす」方式の電話は、確かにもうとっくに絶滅状態ですよね。
それで、ダイヤルとは何かときかれたその女子高生は、なんと
「電話かけるときに回すやつ」
と見事に正解。おやまあ!
いまどき、身の回りにそういう電話が残ってるんでしょうか。それとも何かの教科書に載っていた? なかなかやりますねえ。
レポーターに「どうして知ってるんですか?」と質問された女子高生の答えはこうでした。
「サザエさんに出てくるので・・・」
・・・なるほど(笑)
サザエさんは、昭和前半のようすを今の人に伝えるタイムカプセルみたいな存在になってたんですねえ
いまでこそ、昔の日本を舞台にした古いお話というイメージのサザエさん。
でも、サザエさんが新聞に4コマまんがとして連載されていた当時、作者の長谷川町子さんは、めまぐるしく変わる世の中の新しい流行や時事ネタを、次々に作品に取り入れていたそうです。
回顧的どころか、先進的でミーハーだったんですね。
そんな長谷川町子さんですから、もし今の時代まで生きていたとしたら、アニメの内容も意外に時流に乗ったものになったかもしれませんね。
「フネ、振り込め詐欺にひっかかる」
みたいな(笑)