最近、さわやかな雰囲気の音楽を中心に紹介している金曜の音楽コーナー。今回も最高に穏やかでさわやかで、春にぴったりのとっておきのアルバムを紹介しますよ~
京都在住の4人組バンド Homecomings(ホームカミングス。通常ホムカミ)が昨年リリースした3rdアルバム『Whale Living』です。
エヴァーグリーンな輝きを放つ名曲ぞろいの新作『Whale Living』
『Whale Living』 by Homecomings
レーベル: felicity
リリース: 2018/10/24
京都精華大学のフォークソング部のメンバーが集まって 2012年に結成されたという Homecomings は、男性1名、女性3名の4人組です。
- 福富優樹(Gt.)
- 福田穂那美(Ba./Cho)
- 畳野彩加(Vo./Gt.)
- 石田成美(Dr./Cho)
彼らの音楽の魅力は、まるで目の前に青々とした草原が広がり、やわらかい風が吹き抜けていくかのような、さわやかなポップス。そしてその中に忍び込む一抹の寂しさ、切なさ。
まさに私のツボのど真ん中を突くようなサウンドです^^
特に、ヴォーカルの畳野彩のやわらかでナチュラルな歌声が最高! 愛らしいけど甘すぎず、中性的にも聞こえる声はなかなか他の人にマネできない魅力だと思います。
言葉での説明はこのくらいにして、この3rdアルバムから、春っぽい雰囲気の名曲のミュージックビデオを聴いてみてください。
3曲目に収録された『Hull Down』です。
うーん、何度聞いてもほんと気持ちいい・・・海沿いの公園でひなたぼっこしながら無限にリピートして聴いてたいです(笑)
音の上下や強弱をあえて最小限におさえて、ひたすら穏やかに進むこの曲は、まるで映像に出てくる穏やかな海のよう・・
まさにエヴァーグリーン。最高の一曲です。
実は新しい挑戦だった 日本語のうた
こんなに心地よく穏やかな曲を作っているホムカミですが、こちらのインタビューによると、このアルバムを出す前年にバンドの存続が危ぶまれる状態があったのだそうです。
精力的なライブ活動やコラボレーションを行う中、エネルギーを消耗してしまったと、ギターの福富優樹は語っています。
しかしいろいろ考えた結果、「この4人でまだやりたいことがある」と思えるようになり、3枚目のアルバム制作に臨むことになりました。
実は Homecomings はこれまで、主に英語の歌詞の曲をやってきました。それに対して 3rd アルバム『Whale Living』では、一転してほとんどの歌詞を日本語で書くという挑戦を行っています。
バンド存続の危機を越えて、ホムカミとしてやりたいことを改めて問い直した結果、その1つとして以前からなんとなく考えていた「日本語のうたを作る」ということが浮かび上がってきたんだそうです。
アルバムを聴いてみると、日本語の歌詞があまりに自然に彼らののサウンドにはまっているので、これまで英語で歌っていたのが逆に信じられないくらいです(笑)
日常の感情の機微を巧みにすくい取りながら、ところどころに幻想的なイメージをおりまぜる彼らの詩世界は、他にありそうで無い、オリジナルな魅力をもっていると思います。
それでは最後にもう一曲、アルバム収録曲のビデオを紹介したいと思います。
これまた爽やかな一曲で、Blue Hour です。どうぞ!