音楽

これはラップなのか?? 穏やかで内省的な『はらり』 by 環ROY

今日は、私の大好きな仙台出身・東京在住のラッパー、ROY(たまきろい)のミュージックビデオを紹介したいと思います。

 

異彩をはなつ静かなるラッパー、環ROY

ラップとかヒップホップというと、「ヨー! ヨー! チェキラ!」とか(笑)、汚い言葉で罵り合うとかいうイメージしかない方も 多いんじゃないでしょうか。私も最近までそうでした。

確かにそういった側面もありますが、いまのヒップホップはほんとに多彩で、ジャズやR&Bに接近したタイプの音楽的で聴きやすいものも多いです。というか、21世紀に入ってからは、ストリートのブラックカルチャーという枠を超えて、すっかり一般的な音楽の一表現形態になったと思います。

まあそんな話はともかく、環ROYはその内省的で詩的なリリック(歌詞)とパフォーマンスで、ひときわ異彩を放つラッパーです(攻撃的なラップをさせてもうまい人ですが^^)

さまざまなミュージシャンと共演していて、アートの領域でも活動する多才な人でもあります。ラップはちょっと・・・と聞かずに敬遠する人にもぜひ聴いてもらいたいです!

 

おだやかで内省的 文学詩のような『はらり』

それでは、2017年にリリースされた彼の5枚目のアルバム『なぎ』からの1曲で『はらり』をお聴きください。

 

 

まさにアルバムのタイトル『なぎ』からイメージされるような、穏やかに素の自分を内省するような、ミニマルなリリックとトラック。攻撃的な部分や 格好つけようとするところがまったくないですよね。「これがラップか!?」と驚いてしまいます。

五月雨(さみだれ)のなか、花がはらりと散る様子を眺めて、変わりゆく街並みや人間関係に思いをはせる・・・余白の多い、断定的に語らない歌詞は、まるで文学としての詩のようです。

仕事おわりの金曜の夜に、一人ゆったりと耳を傾けるのにまさにうってつけの曲ですね。

アルバム『なぎ』には、このような環ROYらしい曲がズラリと揃ってます。特に私のイチオシはラストの曲『めでたい』。この世界やまわりの人々へ前向きに向き合うリリックと、ポップな味付けの曲とがあいまって、なんとも爽やかな後味を残してくれます。

 

『なぎ』
アーティスト: 環ROY
レーベル:AWDR/LR2
リリース:2017/6/21

 

最後におまけのビデオをもう1つ。

ブラックミュージックに影響を受けた音楽を展開するバンド Emerald と環ROYの、コラボレーション・ライブの動画です。

自然体でラップする環ROYの姿もいいし、ゆったりとグルーヴに身をゆらす観客のうっとりした表情も素敵で、「なんともいえない良い感じ」が会場に充満してます。最高です!

 

 

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