子育て

幼い子どもの腕をひっぱり上げる遊びは危険! 脱臼反省録

小さい子の関節はやわらかく、脱臼しやすいので注意が必要。そういうことは、以前から認識してました。

それでも、知り合いから「腕をひっぱりすぎて子どもを脱臼させてしまった」という話を聞いたときは、「ずいぶん手荒なことをしたんだな~、うちはそんなことしないけどね、ハハハ」などと余裕をかましてました。

ところが、そんな私が、うちの太郎の腕を脱臼させてしまいました・・・。

わざわざここで書くのもどうかと思いましたが、小さい子をもつ方の参考になるかと思い、恥を忍んでそのことを書きます。

 

朝、太郎が起きた直後からめずらしく親にべたべたからみついてきまして、うちの奥さんに「手つないで」と片手を差し出しました。

奥さんと手をつなぐと、今度は私に「おとうさんも」と反対の手を差し出す太郎。

寝起きの機嫌がたいてい悪い太郎が、珍しく私にからんで来たんで、嬉しくなってしまいました。

太郎を間にはさむようにして、私と奥さんがそれぞれ片手ずつ手をつなぐ格好になりました。

そこで、太郎を喜ばせようと思い、私と奥さんは太郎とつないだ手をもちあげて、太郎が空中に浮くように「そーれーー」と持ち上げてやりました。

1回やったところ、ものすごく喜んでいた太郎。

「よし、それじゃあ」ということでもう1回、太郎をもちあげたのですが、そのとき異変が起こりました。

下におろした太郎が、なにやら痛そうな泣き方をしはじめたんです。しかも、なかなか泣き止まず、単に足か手をぶつけたにしては様子が変です。

見てみると、左手は普通なのですが、右手がだらんと下がったまま動きません。「どうしたの? 右手動かしてごらん」と言いましたが、右手はびくともせず、ただただ泣くばかり。

そこで、太郎が最近大のお気に入りの「肝油ドロップ」を右手に持たせたのですが、手のひらをにぎる動作をするものの、それを口に持っていく動きをしません。

・・・まずい、これは脱臼させてしまったか!

実はこれまでも何度かこういう遊びをしたことはあるんですが、なんともなかったですし、勢いをつけて引き上げるような激しいことはしていなかったので、まさか脱臼という事態になるとは全く予想できませんでした。

明らかに自分の手で太郎に追わせたケガ。ショックでした。

 

ともかく病院に連れていかなくてはいけません。今日は祝日でしたので、母子手帳の後ろに書いてある「休日・夜間の緊急外来相談」の窓口に電話、家の近くで今日診てもらえる整形外科を紹介してもらいました。

電話口に出た女性に太郎の状況と、そうなった心当たりを伝えると、「あ~、それやっちゃ危ないですよ」と早速お叱りを受けてしまいました・・・。

そこで車で比較的うちの近くにある総合病院へ。救急外来で30分くらい診察を待つ間も、ときおり太郎が痛さと不安がまじったような、心細そうな泣き声をあげてました。

私も奥さんも脱臼の経験がないだけに、どの程度重傷か、どれだけ治療が大変なのかわからず、不安がつのりました。子どものつらそうな泣き声ほど親にとってしんどいものはないですね。

 

そんなこんなで、ようやく診察の時間になりました。

小さい子の診察に慣れたような先生が出てきてくれて少し安心。

私が太郎の症状と、手をひっぱってしまった事を伝えると、先生は

「どれ、右手見せてね~、服は脱がなくていいよ~。あ、ここだね~」

と、右手のひじ関節付近に手をかけた・・・かと思うと、その直後、「はい、これでいいですよ~」と先生。

え?

きょとんとする私と奥さん。

脱臼って、レントゲン撮ってから、慎重にゆっくり関節をはめるのかなあと思っていただけに、ひょうし抜けしてしまいました。小さい子だとはいえ、何かはずれたものをはめるような操作をしたとも思えないほどあっけなかった。あまりに素朴な感想ですが、「医者の技術というのはすごいなあ!」と感動しました。

治療を受けてた後も太郎は泣いていたので、治ったかどうか確信が持てなかった私と奥さん。すると、看護婦さんが太郎を抱っこして、「ほら、お母さん抱っこ~ってやってごらん?」と言うと、太郎が両手を奥さんのほうへさし出したじゃないですか!

このときようやく私たちも 「ああ、ほんとに治ったんだあ!」 と実感できました。私も奥さんも安堵もあまり満面の笑顔でした。まさに 「ああ、太郎、よかったよお!!」 という感じでした・・・。

先生によると、太郎のはひざの関節が少しずれて引っ掛かった状態になっていたようで、軽度の脱臼の一種だそうです。それを治療で「解除した」という表現をしていました。

「お子さんによってはクセになる(同じ場所の関節が抜けやすくなる)こともあるので、今後は気を付けてくださいね」とのことでしたが、特に痛みどめの薬もなければ、生活上控えなくちゃいけない事もないということで、安心しました。あとは、今後、脱臼グセがつかないことを祈るばかりです。

ちなみに太郎は、腕があれだけ痛かったにも関わらず、1時間以上もの間、肝油ドロップだけは右手でガッシリにぎりしめたままでした。看護婦さんに抱えられて「お母さん抱っこ~」とやったときも、ぎゅっと握ったままだったみたいです。

治療が終わってから、「ほら、肝油ドロップ食べな」と言うと、太郎はやっと思い出したかようにドロップを口に運びましたが、汗ですっかりベットベトになっていました^^;

 

というわけで、2歳程度の幼い子の腕をひっぱりあげる遊びは極めて危険だということを、身にしみて理解しました。太郎には済まない気持ちでいっぱいです。皆さんもくれぐれもお気をつけくださいね。

 

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