アイリッシュ 音楽

こんな世の中でも愛や希望はきっと心の中に
『A Place In My Heart feat. moumoon』 by tricolor meets KOICHI TABO

なんだか安っぽいポエムみたいなタイトルをつけてしまいましたが(笑)、今回は私の好きなミュージシャンたちの素晴らしいコラボレーションから生まれた名曲を紹介します。

 

今年(2021年)の春に、日本国内でアイルランド音楽の楽しさを伝え続ける3人組インスト・バンド tricolor が、同じくアイルランドを愛するサウンドプロデューサーの多保孝一氏がタッグを組んで、新しいプロジェクトをスタートしました。

このプロジェクトは、tricolor がアイルランド音楽という枠を飛び越えて、さまざまなゲストミュージシャンとセッションによって作品を生み出していくものなんですが、1つ面白いコンセプトがあります。

それは音楽の制作を、あえてこの時代を象徴する「リモートセッション」によって行うということです。

制作の詳細については私もわからないのですが、おそらく楽曲の制作から録音・ミックスまで、基本的にミュージシャンどうしが直接顔を合わせずに行うのだと思います。

 

有名アーティストであったり、普段から交流のあるミュージシャンどうしであれば、このようなコラボは比較的やりやすく、実際たくさん行われていると思います。

ですが今回のように決して知名度が高いとは言えない異分野のミュージシャンどうしが出会って、新しいものを生み出すというのは、いまの時代にあってはなかなか野心的でチャレンジングな試みと言えるんじゃないでしょうか。

そんなリモートセッションプロジェクトの第一弾として、ゲストヴォーカルに2人組ユニット moumoon 、コーラスに中野ミホを迎えた新曲が配信リリースされたのですが、これが楽曲も MV も含めて最高の仕上がりになっているので、ぜひ紹介したいと思います。

 

タイトルは『A Place In My Heart』です。

特に、さわやか系の音楽が好きな方には心からおすすめ!

ミュージック・ビデオもカラフルで多幸感にあふれた、最高な作品にしあがってますよ~

 

 

ギター、ブズーキが奏でる弾むようなジグ(6/8拍子)のリズムで始まり、打ち込みのビートと共にヴァイオリンとアコーディオンが明るいメロディーを奏ではじめたところで、この手の音楽が大好きな私は早くもノックアウト!(笑)

目の前に緑の草原がパーッと広がるような、この開放感が最高過ぎます。

そこに乗っかってくる、moumoon の女性ヴォーカル YUKA の歌声も素晴らしい。「むーむーん」というユニット名から想像できないほど力強くて、それでいてしなやかで、まるで春の陽射しのようです。

 

そんな爽快なこの曲ですが、歌詞のほうは明確には書かれていないものの、やはりコロナ禍を意識した内容に感じられます。

 

♪ガラスの窓 映った街が

からっぽに見えて ふと立ち止まる

 

♪世界がまるで 変わってしまうような

渦の中でも 探している

ひとつだけ 愛の場所

 

♪涙こぼれ くじけそうでも

心の中に 消えない炎

 

終わりの見えないコロナ下の生活で、皆さん多かれ少なかれ、不安や苦労を抱えているかと思います。

それでも、きっとどこかに、おそらくは自分の心のなかに、素敵な輝くものはある。

tricolor と moumoon の押しつけがましくない自然な明るさに触れると、世界の美しさ、人を思いやることの大切さを思い出させてもらえる気がします。

 

というわけで、結局 本文のほうもポエムな感じになってしまいましたが(笑)、私のおすすめの一曲の紹介でした。

それにしても、プロジェクトの一発目からこんなにキャッチーでいい曲を作ってしまって、これから先のコラボ作品は大丈夫なんでしょーか・・・って余計なお世話ですね(^^;

 

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