ここ2週間くらい、ず~~~っと雨の日が続いてウンザリしてましたが、今日はほんとに久々に気持ちいいほどの快晴でした。もうそろそろ梅雨開けですかね?
今日は、夏本番を迎える今の季節にピッタリな、セルジオ・メンデス(Sergio Mendes)の最新アルバム『Magic』を紹介します。
『Magic』(国内版) by セルジオ・メンデス
レーベル: SMJ
リリース日: 2014年6月18日
ブラジル音楽をポップに展開し続ける セルジオ・メンデス
セルジオ・メンデスはブラジルのミュージシャンで、なんと今年で御年74!(私のおやじより上・・・)
1960年代の世界的なボサノヴァブームを引っ張った一人ですが、今なおハツラツとした音楽を産み出し続ける、元気なおじいちゃんです。
ちなみに、誰もが絶対に聴いたことがあるであろう この曲(↓ マシュ・ケ・ナーダ)も、彼が作った曲なんですよ。
セルジオ・メンデスの音楽の魅力は、ブラジル音楽の風味をはっきりと持っているのに、とってもポップで親しみやすいことです。
ふだんロックやポップスしか聴かない人にも楽しめるのに、サンバやボサノヴァのあの軽快なリズム感、高揚感、そして涼やかでちょっと切ない雰囲気をしっかり味わえる。
「これからブラジルの音楽、聴いてみようかな~」の入り口として、まさにうってつけだと思います。
70を過ぎてますます元気ハツラツのアルバム『Magic』
今回取り上げる『Magic』は、ちょうど2014年のブラジルワールドカップに合わせてリリースされたアルバムです(一曲目の『ワン・ネイション(One Nation)』は、ブラジルW杯の公式アルバムにも収録されてます)。
ワールドカップを意識したのか、国内外から多くのゲストミュージシャンを招いて作り上げられていて、実にカラフルで祝祭感覚あふれる一枚に仕上がってます。
国境や年代を超えて、これだけの人を集めて一つの作品をまとめあげるなんて、なかなかできることじゃないです。セルジオ・メンデスの人柄のなせるわざでしょうね~。
このアルバムで私が一番好きなのは、何と言ってもコレ。ブラジルの若手女性シンガー: アナ・カロリーナとのデュエットによる9曲目『アトランチカ(Atlantica)』です。
残念ながら You Tube に音源があがっていないので、曲の雰囲気をがんばって言葉で表現してみると、「よく晴れた真夏の昼下がりに、木陰でさわやかな海風に吹かれている心地よさ」って感じでしょ~か(^^
冒頭からブルースハープが奏でる、そよ風のように涼しげな音を聴いた時点で、さわやか系の音楽好きの私はもう昇天です。軽快で楽しいというよりちょっと気だるい雰囲気があって、昼寝したい気分になります(笑)
セルジオと一緒にヴォーカルをとる アナ・カロリーナの、少しハスキーでかげりを帯びた声が、また良いんですよ~。甘い雰囲気のサウンドを甘いだけに終わらせず、ちょっともの憂げな雰囲気がセクシーさがかもし出されていて、もう最高です!
この一曲のためにアルバム買ってもいいというくらい大好きな曲です。
このほかには、アルバム表題曲の『マジック(Magic)』もいいです。こちらも『Atlantica』に負けず劣らずの、涼しげな海辺のサウンドです。
どちらも親しみやすさバツグンなのに、はっきりとブラジル音楽のにおいを帯びてます。ブラジル音楽という地域性の強い音楽を 普遍的なポップスとして提示できているところが、セルジオ・メンデスのすごさであり、魅力だと思います。
この歳にして、これだけハツラツとした作品を作れるセルジオ・メンデス・・・ほんとイカしてます!
70歳を過ぎても、枯れる気ゼロですな (^^
彼は、音楽誌『ミュージックマガジン』2014年7月号のインタビューで、こんなことを言っています。
私自身、好奇心が旺盛なほうだから、
まだまだ色々知りたいんだよ
人間、いくつになっても、そうありたいもんですよね!