女性アイドル 音楽

進める時が進める時さ 立ち止まりながらも歩むひとへの応援歌
『イエローライト』 by 私立恵比寿中学

今回は、2か月前に続いて、私がはまっている女性アイドルグループ、私立恵比寿中学(エビ中)の曲を紹介します。

エビ中は「中学」という言葉のイメージに反して、歌とダンスの圧倒的なパフォーマンス力を持っていて、多くの人に一度は聴いて・観てもらいたいアーティストです。

 

6人時代の幻の名曲、イエローライト

今回紹介する曲は『イエローライト』

現在9人体制のエビ中がまだ6人組だった昨年(2020年)、年末のライブで初披露された曲です。ちなみに、現時点では音源がリリースされていない幻の曲となっています。

作詞・作曲を担当した たむらぱんこと田村歩美は、これまでエビ中に多くの楽曲を送り届けている盟友(先生?)のような存在。

しかもどの提供曲も、成長を続けるエビ中メンバーのそれぞれの瞬間に寄り沿った名曲ぞろい。メンバーはそんな たむらぱんのことを、尊敬と、親しみと、ちょっとした冗談もこめて「ぱん様」なんて呼ぶことがあります(笑)

その「ぱん様」は、この映像のライブにも特別ゲストとして出演しています。

 

 

この動画には歌詞がついていますが、私が最初にこの曲をきいたのは、歌詞のついていないライブ配信の映像でした。

パッと聞いた感じ、これまでのたむらぱん曲に比べて少しオトナな、一聴するとパンチが弱めな印象を受けました。歌詞の内容があまり頭にしっくり入ってこなくて、「イエローライトって何だろう」と思ってました。

 

ですが、あとで公式チャンネルがアップした先ほどの動画で歌詞をみて、この歌の意味がわかりました。

イエローライトというのは「黄色信号」の意味なんですね。

つまり、これまでに多くの困難をくぐり抜けて、全力で走ってきた彼女たちを受け止め、「時には立ち止まってもいいんだよ」と伝える内容になっていたんです。

・・・おいおい、意味がわからん歌詞だと思ってたのに、結局ものすごく感動しちゃったじゃないか! たむらぱん、ほんとに恐るべし!

 

この歌のすごいところは、ライトの色が赤でもなく青でもない黄色であるという点だと思います。

つまり危ないと思えばブレーキを踏んでとまってもいい、行けると思えばそのまま走り抜けてもいい、それが「イエローライト」なんですね。

 

サーチライト 照らせない
もどかしい マリオネット
ホーリーナイト 眠れない
夜にも 慣れたみたい

(中略)

点滅してる 赤と青の間
怖がらないで 立ち止まるイエローライト

 

最高だよって笑うため
わたしは足踏みしたりするんだ
大丈夫だよ そこに必ず 意味があるから

信じてイエローライト
進める時が 進める時さ
答えを乗せてどこまでも

 

本当に苦しい状況に追い込まれたとき、レッドライトでは、その人は立ち止まったままになってしまうかもしれない。ブルーライトだと、限界を超えて折れてしまうかもしれない

イエローライトという絶妙なシンボルを用いることで、「進んだり立ち止まったりを繰り返しながら、長い目でみればしかるべき場所に到達できるんだよ 気負い過ぎず行こうよ」というメッセージを表現できているんです。

たむらぱん、天才ですか??

またしても、いまのエビ中にちょうど突き刺さる名曲が誕生してしまいました。

ちなみに上の動画の歌詞は、2020年に病気療養のためしばらく活動を休止することになったメンバー・安本彩花の、直筆のメッセージなのだそうです。この曲をエビ中に捧げたたむらぱんの頭のなかには、間違いなく安本さんのことがあったと思います。

 

柏木ひなた休業に思う

ところで、実は今日、エビ中のファンとしては非常に心配なニュースが入ってきました。

私立恵比寿中学・柏木ひなた「ちゅうおん」後に一時休養へ (音楽ナタリー 2021年9月13日)

抜群の歌唱力と高いダンスのスキルを併せもつメンバーで、グループのパフォーマンスを引っ張る存在である柏木ひなたが、3か月の休養に入る(詳しい理由は不明)というニュースです。

今や「エビ中」の熱心なファンになってしまった自分にとっては、身内の出来事のように切実な話題です。今日イエローライトを紹介したのは、実はこの出来事があったからなんです。

ひなたにはとにかく自分を大事にしてゆっくり休んでもらいたい。そう、「進める時が 進める時さ」です。ファンの私は復帰を切望つつ、ただただ気長に待ちたいと思います。

 

今回の件で、しっかりと休みを取らせてくれるエビ中のマネジメントについて、ネット上では好意的な意見が多いようです。「運営が、きちんと長期的な活動を考えて、休みを取らせてくれた。良い判断だ」と。

確かにそうなのですが、最近のエビ中の情報を熱心に追ってきた自分には、どうしても心にモヤモヤが残りました。というのも ここ数か月のあいだ、傍目にも彼女にかなりの負荷がかかっていて、笑顔も減っているように見受けられたからです。悲しいけれど、休業のニュースを聞いたとき、驚きはありませんでした。

運営側としては、コロナ下での新体制の始動にあたって、さまざまな苦労と、熟慮の末の難しい判断があったに違いありません。それでも、大切なメンバーが休まざるを得なくなる前に、マネジメントサイドとしてもっと先手を打ってできることがあったんじゃないかと、どうしても思えてしまうのです。

ましてエビ中は、以前からメンバーの病気やケガによる苦労を、他のどこよりも多く経験してきたグループです。エビ中が新体制でさらに輝くために、笑顔で活動できて応援できるグループであるために、病気以外の避けられるトラブルの芽は細心の注意をはらって摘んでいってほしいと切に願います。

 

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