昨日、次郎がやや不安定で、自分もつい冷静さを失ってしまうという話を書きました。
そんな私にピッタリの本を読んだので、紹介しますね。
『子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本』
著者: 篠 真希
出版社: すばる舎
発売日: 2017/4/11
まずこの本の冒頭で、必死に子育てする中でイライラや怒りを感じてしまうママ・パパ(主にママを読者に想定して書かれてますが)になんともやさしい理解の言葉を投げかけてくれます。
「多くのママが『子どもができるまで自分がこんなに怒りっぽくなってしまうとは思わなかった』と言います」
「あなたが日々子育てをがんばっていること、イライラをガマンできない自分をなんとかしたいと苦しんでいること、よくわかります」
「子どものことを真剣に、大事に思っているからこそ、現実とのギャップに苦しむんですよね」
という感じの温かい言葉に、まずグッときます^^
また著者は、他のママがやたらと理想的ないいママに見えることがあるかもしれないけど、誰だって実際は怒ったりイライラしたりしてるものだから自分を悪く思うことはない、ということも言っています。
救われますよね~
著者は「日本アンガーマネジメント協会」の会員で、子育てでのイライラや怒りとうまくつきあう方法をアドバイスする活動をされています。
アンガーマネジメントについては以前にこのブログでも書籍を紹介したことがありますが、怒りとうまくつきあう方法を体系化したものです。
その根底にあるのが「怒りを感じること自体は生きるために必要なこと」、そして「大事なのは、怒りを否定して感じなくすることではなく、その感情を認識・理解して うまく対処すること」という考え方です。
この本では、アンガーマネジメントの方法論と、著者の育児やパパママ支援の経験をもとに、子どもと接する際につい感じてしまうイライラ・怒りとうまくつきあうための方法を、具体的にアドバイスされています。
具体的に「こういうときは、こうするといいですよ」という話も興味深かったんですが、私が個人的にこの本の中で一番「ああ、そうか!」と思ったのは、こういう指摘です。
とくに、「怒り」や「悲しみ」といった強い感情を感じたとき、子どもは自分の体のなかに感じたことのない〈ざわざわした感覚〉が走ってパニックになることもあります。 そのとき、その変化に大人が気づいて「怖かったのね」「悔しかったのね」と言葉に置き換えてあげないと、子どもはその〈ざわざわした感覚〉が何であるかがわからないままになってしまいます。
感情は言葉と結びつくことによって、人に伝えることができるものになり、自分の感じている感情を人と共有することができるようになります。 この「感情に名前をつける」ということによって感情が整理でき、「自分の感情が人に伝えられるものになる」ことを「感情の社会化」と言います。
ああ、うちの次郎はまさに今、「なんだかわからないけどモヤモヤした気持ちを、どう捉えていいかわからず戸惑っている状況なんだろうな」と思いました。まさに目からウロコでした。
そんな次郎に目線をあわせずに、「たたいちゃダメ!」「乱暴な言葉はダメ!」と叱りつけるだけだと、次郎は自分のことを否定された気持ちだけが残ってしまうんじゃないかな。それじゃあ、逆効果だよなぁと、心にストンと落ちるものがありました。
いまの次郎に必要なのは、この「悔しかったんだね」「怖かったんだね」というような言葉で、次郎の気持ちを受け入れていることを示しつつ、感情の社会化を助けてあげることかもしれないなと思いました。
もう1つなるほどと思ったことを挙げると、コレです。
なかでも効果がないのは、(中略)「なんでやらないの?」と怒って言うというもの。 なぜなら、やらなかった理由をネタに怒ることに、あまり意味はないからです。返ってくる返事といえば、だいたいが言い訳だったり、「もっと遊びたかった」「面倒くさかった」などのあいまいなもの。 そして、このあいまいな返事によって、さらにお母さんの怒りの火に油を注ぐことになりかねません。 そもそも「なんで?」と聞かれると、なんだか責められている気がして、言い訳を考えたくなってしまうもの。らちのあかない話になって、結局、論点がずれてしまいかねません。
これ、私もついやっちゃってますね~(苦笑)
オトナが仕事をしている状況なら「なんで○○しないの?」も意味があるかもしれませんが、子どもが親にこう怒られても確かに困るよなぁと思います。
ただ親がイライラを発散してるだけで、その目的である子どもを導くという結果につながらないと思います。気を付けたいです。