今回は、一部で話題になっている2人組「→Pia-no-jaC← (ピアノ・ジャック)」を紹介します!
ピアノジャックは、ピアノのHAYATOと、カホンという打楽器のHIROの二人組。とても異色の楽器の組み合わせですね。
というか、「カホン」なんていう楽器は、知らない人がほとんどじゃないでしょうか。私も、ピアノジャックを聞いて初めてこの楽器を知りました。
カホンはペルー発祥の打楽器で、見かけは単なる箱です(笑)
この上にまたがるように座って、両手で箱を打ちならして音を出すという、とってもシンプルな楽器です。
→Pia-no-jaC← というユニット名(書きにくい・・・)は、左から読むとピアノ(Piano)、右から読むとカホン(Cajon)というところから来ているそうです。
つい最近、日比谷野外音楽堂での単独ライブを成功させた彼らの音楽は、とにかくアグレッシブ!
何と言ってもハイテンポな曲が持ち味で、HAYATOがものすごい勢いで時にシャウトしながら鍵盤をたたきつけ、そこにHIROのカホンの強烈なビートが乗っかって、独特の恍惚感を与えてくれます。
彼らのレパートリーが面白くて、オリジナル曲はもちろん、クラシックの曲を大胆にアレンジした持ち曲が数多くあります。
さらに、ファイナルファンタジーのファンには超有名な、FF5の「ビッグブリッジの死闘」など、ゲームのBGMも演奏していたりします。(ちなみのこの曲はスクウェアエニックスから出ている『Love SQ』というCDに収録)
そんな彼らは、これまでに3枚、クラシックをカバーしたミニアルバムを出しています。その中で私が一番イイと思ったのが、2枚目のコレです。
→Pia-no-jaC← (ピアノ・ジャック)
『EAT A CLASSIC 2』
バウンディ
公式サイト
「クラシックを食っちまえ」とは、また挑戦的なタイトルのアルバムです。
収録曲はこんな感じです:
1. ヴァイオリン協奏曲「四季より「春」第1楽章 (ヴィヴァルディ)
2. ボレロ (ラヴェル)
3. 交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」第4楽章 (ドヴォルザーク)
4. 交響曲第5番 ハ短調 作品67「運命」 (ベートーヴェン)
5. 歌劇「ウイリアム・テル」序曲 (ロッシーニ)
6. 美しく青きドナウ (J. シュトラウス二世)
タイトルを見てわからなくても、聞けば誰もが「あ、これ知ってる」という超有名曲ばかりです。
その大部分が、強烈なビートに乗ったハイスピード&ハイテンションな曲ばかりで、アドレナリンが出まくります。
たった2人で演奏しているという感じがしません。
特に面白かったのは、1曲目。あまりにも有名な曲ですが、アレンジが聞きまくっているので一瞬何の曲かわかりませんでした。
あの明るいヴィヴァルディの「春」がまるでヘビメタのように聞こえます(笑)
それから4曲目の「運命」。これもまた、元曲のイメージからかなり離れて、ミディアムテンポのオシャレな曲に変貌しています。
彼らが、激しい曲以外もイケるということがよくわかる一曲です。
それでは最後に、このCDの収録曲じゃないですが、1曲聞いて頂きましょう。彼ら自身がYoutubeにアップしてる動画みたいなので、そのまま引用します。
ラグタイム王・スコット・ジョプリン作曲、「ジ・エンターテイナー(The Entertainer)」です。
これも誰でも知ってる曲だと思いますが、ちょっと風味が変わっていて面白いです!
こういう、勢いのある新しい才能と出会うと、ほんとにワクワクします。だから音楽聴くのがやめられない!
シンプルな編成であるがゆえの難しさもあると思いますが、これからも表現の幅を広げて活躍して欲しいなと思います。