私の青春の1ページ(笑) だった Flook
私が高校生から大学生の頃、アイルランドの伝統音楽が世界的なブームになりました。
私もどっぷりとはまってしまって、いろんなミュージシャンの曲やライブを聴きまくったり、自分で楽器を習ったりしました。
そのころはまったバンドの1つが、今日紹介する Flook(フルック)です。
フルックは、北アイルランドとイングランド出身のメンバー 総勢4人から成る、全曲インスト(つまり歌なし)のバンドです。
一見、伝統音楽っぽく聞こえる曲をやってますが、実はほとんどの曲が自作曲なんです。
ロックやジャズのセンスも感じさせるスタイリッシュな楽曲と、超絶技巧の演奏テクニックがとにかくかっこ良くて、私は初来日ライブで彼らを見たときから大ファンになってしまいました^^
実はフルックは、3枚のアルバム(ライブ盤を除く)をリリースしたあと、2008年に一度解散しています。
しかし2013年になってまさかの再結成!
当時、私はフルック再結成というニュースをまったく知らなかったので、YouTubeでたまたまフルックの新しいライブ動画を発見したときには、思わずPCの前で歓喜のおたけびをあげてしまいました(笑)
再結成以来、ライブを軸にマイペースに活動を続けてきた Flook 。
しかし どうしたことか、なかなか新しいアルバムをリリースしてくれなかったんですね~。
「もうアルバムを出す気はないのかもな」なんて思い始めていたところ、とうとう今月(2019年4月)に入り、4枚目のアルバムをリリースされることになったんです。やりました!
ニューアルバム『Ancora』登場
実に14年ぶりとなる新作アルバムのタイトルは『Ancora』
この言葉は、たぶん「アンコール」を意味するイタリア語だと思います。
「もう一度フルックとして皆さんに新作を届けたい」という思いが込められているんじゃないかな~、と想像しちゃいます。
それでは『Ancora』の1曲目に収録されている曲『Rubik』のライブ映像を見ていただきましょう!
これは2015年の映像です。
かなり以前からレパートリーにあって、ライブで磨き上げてきたこの楽曲が、今回ようやくアルバムに収録されたわけですね。
うん、やっぱいつ見てもかっこいいわあ!^^
ロック的なグルーヴ感のあるシャープな演奏、軽やかかつアグレッシブな笛の響き・・・フルックの魅力が存分に味わえる2曲メドレーだと思います。
フルックは笛2本という珍しい楽器編成をしていますが、同じ笛でもそれぞれだいぶ持ち味が違っていて面白いです。
スキンヘッドのブライアン・フィネガンのホイッスルは難フレーズを易々と吹きこなす超絶技巧が魅力。
この曲は比較的ゆっくりめなので、彼の超絶技巧ぶりがそこまで伝わらないかもしれませんが、もっとスピードが速い曲になると本当にすさまじいです。
笛ってこんなにエキサイティングな楽器だったのかと驚かされること請け合いです。
この天下無双の笛吹きおじさん ブライアンに比べると、紅一点のセーラ・アレンは同じ笛でもずいぶんと雰囲気が違います。
決して派手さはないですが、やんちゃ坊主のように自在に飛び回るブライアンをバックから絶妙に支え、包み込み、演奏に勢いだけでなく彩りと深みを与えています。
アイリッシュ音楽などではフルートは木製のものが普通です。クラシックで使う金属製のフルートを使うのって、セーラぐらいなんじゃないかな。
もう1つ特徴的なのは、片足をあげたままフルートを吹くという彼女の独特の演奏スタイル!
前世は鶴だった と見て、まず間違いないでしょう(笑)
それではもう1曲、これも2015年のライブ動画で、新作アルバムにも収録された曲で、『Sharig』 をお聴きください!
今回のアルバム『Ancora』は、過去のアルバムと比べると 勢いやスピードを強調した曲が少なくなり、表現力とアレンジで「聴かせる」曲が増えた印象です。
正直なところ「もう少しアグレッシブな曲を多く聞きたいな」と思わないでもないですが、きっと聞けば聞くほど好きになるんじゃないかな~と思ってます。
というわけで、Flook の久々のニューアルバムの紹介でした!
※ちなみに私は今回のアルバム『Ancora』を3月中に買って聴いたんですが、実は一般発売は4/19の予定なのだそうです。
つまり本日(4/5)時点では、Amazon を含めた一般のお店では買えません!
昔から Flook のアルバム販売やライブ企画をやってきたミュージックプラントさんの Webページで、先行してアルバムを購入することができます(私もここで買いました)