音楽

梅雨だから、森高千里の名曲 『雨』 を語ってみる

今日はこの季節にふさわしい、雨の名曲を取り上げたいと思います。

1990年に発表された、森高千里の『雨』です。そのまんまなタイトルですね(笑)

この曲、かなりヒットしたので、私より上の年代の人はきっと覚えているんじゃないでしょうか。

モリタカはかなりの曲の作詞を自分で手掛けていましたが、この『雨』もそうです。

 

当時のテレビ番組の動画があったので、引用しますね。

 

 

いや~、髪型とファッションに時代を感じますねえ(笑)

あと私には、前奏でモリタカが妙にクネクネ動いているところが気になりました^^ そういう雰囲気の曲じゃないと思うんだけどな~

 

まあ、それはさておいて、お話ししたかったのは曲自体のほうですよ。

いやあ、なんてシンプルなメロディーなんでしょうか! これ以上ないほどシンプルなだけに、一度聞いたら忘れられません。

そして、これまたシンプルな言葉で、とある別れの情景が描かれます。2人は、何らかの致し方ない理由で、お互い嫌いになったわけではないのに別れを選んだのでしょうね・・・うーん、切ないです。

「今の私は遠すぎるあなたが」 っていう、文として完結していない  ちょっと変な歌詞がありますが、これが整理のつかない気持ちや未練をイメージさせて、私はグッとくるんです。さすが森高の歌詞は、深いです! 単なる深読みかもしれませんが(笑)

 

ちなみにこの『雨』、実は多くの人にカバーされています。

特に、売り出したばかりの若い(ほとんどの人が名前も知らないような)女性アイドルに歌わせることが多かった。

まあ、そうなるのも納得できます。

まず、メロディーが簡単で素人でも楽に歌える。

それに、かつてのヒット曲なので、耳に留めてもらいやすい。

さらに言えば、「とりあえずPVに若い女の子を出して濡らしておけば男が喜ぶだろう」という安易なプロモーション戦略が成り立つ(笑)

そりゃ、この曲を新人歌手に歌わせたくなるのも、無理ないですよね。

すごい年には、4組くらいの新人女性がこの曲を歌っていたのを覚えてます。

 

 

以下、私の想い出ばなしを続けますね。

私が大学院で修士論文を書いていたときのことです。

出来の悪い学生だった私は留年寸前のところまで追い込まれました。論文の仕上げの3か月くらいの間、毎日3時間睡眠で、家には風呂と寝るために変えるだけという日を続けていました。

で、一人で研究室にいある休日のこと。

ちょっと気分転換をしようと思って、ラジオをかけたんです。そのとき流れて来たのが、市川由衣という人が歌う『雨』でした。

この歌の切ない感じが、精神的・肉体的に追い込まれた私の心になぜだか響いて、しばし「じ~ん」としてしまったのを覚えています。

奇跡的にもYou Tubeに映像があったので引用します。

 

 

PVはまさにお約束通りの「女の子、雨にぬれる」の図!

基本に忠実過ぎでしょ!(笑)

 

それはいいとして・・・

ラジオでこれを聞いたとき、私は感動すると同時に驚いたんです。

なぜかというと、

 

あまりに森高の原曲そのまんま

 

だったからです(笑)

あまりに似ていたので、最初、「あ、モリタカが歌ってる」 と思ったほどです。

歌い方もソックリ!

アレンジもソックリ!

正直言って、あまりにも芸が無さ過ぎじゃないか、と当時の私は思いました。

 

だけど最近になって、ちょっと考えが変わりました。

森高の『雨』は、もういじりようがないほど必要にして十分な作品になっていたんじゃないか。

これ以上何かを付け加えると、洗練されないたどたどしい魅力というか、シンプルな楽曲のチカラが失われてしまう。これ以上何かを削るにも、シンプル過ぎて削るところがない^^

もちろん、ストリングスやパーカッションを入れてオトナっぽくしたり、ロックアレンジすることも、技術的には可能でしょう。

でも、それはもう 『雨』 とは違う歌になってしまうような気がします。

だから市川由衣ちゃんはきっと全然、悪くないんです。

悪いのは、完成度が高すぎてアレンジを許してくれない 原曲のほうなんです!

 

・・・と、愛情余って若干ウザい語り方をしてしまいましたが(笑)、みなさんもぜひ、この名曲に改めて耳を傾けてみてください!

 

 

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