10月になりましたが、今日はかなり暑かったです。
そういう日がありつつも、夜の虫の鳴き声がにぎやかになり、日も短くなり、夜はかなり涼しくなってきて、着実に秋が深まっている感じがします。
さて、今日も私の好きなCDアルバムを紹介します。「秋の夜長」にぴったり合いそうな作品です。
最近ピアノがらみの音楽を紹介してるので、今回もその流れで行きますね。
さすらいのピアノ詩人、リクオの『What's Love』です。
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リクオ『What's Love?』
リクオは1990年にデビューしたシンガーソングライターです。
残念ながら知名度はいま一つですが、他のアーティストの作品にセッションミュージシャンとして参加したり、年間100本以上(!)という数のライブを行なったりと、マイペースに精力的な活動を続けています。
ピアノ1台での弾き語りの活動が多かったリクオですが、今回紹介する2008年のアルバムでは、久々にバンドを従えて新しいサウンドに挑戦しています。
このバンド、もうとにかくリクオとの相性がバッチリ!
リクオは「セツナグルーヴ」というアルバムを出しているくらいで、切なくてなおかつ心弾む表現が魅力です。今回のバンドはギターではなくストリングスが入っているので、その柔らかい音色でリクオのセツナグルーヴが倍増されてます。
秋の夜長に、そっとターンテーブルに載せたくなるような、そんなアルバムです。
まず最初の曲、「アイノウタ」、ここからいきなりグッときます。
まさにセツナ・グルーヴを地で行く、とろけるようなスウィート・ソウル!
私はこのアルバムを買う前に「アイノウタ」のPVをネットで見たんですが、あまりに興奮してその夜寝付けませんでした^^。それくらいはまった曲です。
タイトルのとおり、シンプルな「愛」の歌ではありますが、リクオの声とこのバンドの音に載せられると、うそ臭さがまったく無くすなおに響いてくるから不思議です。
リクオは「愛」の歌をよく歌いますが、「好き好き大好き」という恋愛初期の感覚を歌うというよりは、つらいことや大変なことがあっても、それでもその人を想わずにいられない、といった雰囲気の歌が多いように思います。
「甘い」ことだけでなく、「酸い」もふまえたこの感覚には、私はとても共感してしまいます。
さて、4曲目の「ソウル」はセルフカバーの曲ですが、これぞ最高の傑作です!
ゆったりとリラックスしたリズムの上に、リクオの祈りにも似た切なるメッセージが乗っかってきます。まさにリクオ版「ホワッツ・ゴーイング・オン」という感じです。
♪すべてのソウルにいつも灯がともるように
どんなやるせない夜でも
さまようソウルがいつか誰かに出会うように
光は闇の中に
仕事や人間関係でちょっと疲れた夜、暑苦しく励ます歌は聴きたくないし・・・そんな時にぜひ聴きたいなあと思う一曲です。
こちらの気持ちにそっと寄り添って見守ってくれて、気持ちをニュートラルな状態に戻してくれそうです。
私はこの曲がとても気に入っていて、何度も何度もリピートして聴きました。
それじゃあ、いつものように1曲聴いていただきましょう。
1曲目「アイノウタ」のPV映像です。
PVといいつつライブ映像を使っていて、観客の皆さんが移っているんですが、その自然な笑顔の素敵さといったら!
思わず「シャーララララ・・・」と一緒に声を出してしまいそう!